肉体派ミリオンダウトブログ

何事も体が資本。

キメミリダ

なんか怪しいタイトルになっちゃいましたが、記事自体は健全です。本当に。危険なことはダメ、ゼッタイ。

キメミリダといってもキメるのは怪しいものではなく「交代浴」。いたって健全です。

 

みなさん「交代浴」はご存知ですか?

温・冷の水に交互に入浴するあれです。

スポーツ現場ではリカバリー方法の一つとして取り入れられたりしてますが、銭湯でやってる人も見かけますよね。

何を隠そうミリオンダウトの開発者であるぷりっぷりのおしり氏(通称:ぷりけつ)はサウナ・水風呂の往復による交代浴をキメまくってます。

開発者が行っている交代浴がミリオンダウトと相性が良いということは自明ですね。

 

では、その交代浴、一体何が良いのでしょうか?

  1. 自律神経の調整
  2. 血流促進

かなり大まかですがこんな効果が挙げられるのではないでしょうか。

 

 

自律神経の調整

皆さん知っての通り人間は恒温動物であります。外気の変化に適応しなければなりません。暑ければ汗をかき、寒ければ鳥肌を立て、外気温が変化しても体温は一定に保てるように対応しています。その対応を大きく担っているのが自律神経です。

 

自律神経は"交感神経"と"副交感神経"があり、その2つの切り替えで体をコントロールしています。(一部器官で単独支配あり。)スイッチの"ON"と"OFF"だとイメージしてもらうと分かりやすいかもです。

 

そんな自律神経、2つのバランスが大事ですので、どちらかが頑張りすぎても良くないのです。バランスを崩してしまうと、ひどいときには不眠や体調不良、体の痛みなどが出てしまいます。俗にいう自律神経失調症ですね。

 

ストレスによる緊張状態で交感神経優位の状態が続いて寝れないとか、夏場なんかはクーラーの効いた場所にずっといて「なんだか体がだる重〜」みたいな症状が身近ですよね。

 

そういったときはやはり自律神経の切り替え能力が落ちていることが多いと思います。ですから原因となる状況を排除することも大事ですが、切り替え能力を活性化させてあげることも重要です。

 

交代浴では短時間の間に温↔冷の環境変化が繰り返されますから、外部から「自律神経切り替えろコラ!」と言われているようなもんです。口では「切り替え面倒くさいよ〜」なんて言ってても体は正直ですから、環境の変化に対応しようとします。つまり自律神経の切り替えも行われるので、機能の活性化を促すことができます。

 

終わったあとに「スッキリした〜」って感じになるのは自律神経のバランスが整ったからなのではと個人的には解釈してます。

 

 

血流促進

もう一つの効果として挙げられるのが血流促進です。血液は酸素や養分を運んでいますから、血流の促進は回復においても重要なポイントとなりますよね。

 

自律神経については上述しましたが、血管の拡張・収縮も自律神経の機能によるものです。暑ければ血管を拡張し、血流量の増加による熱の放散を促しますし、逆に寒ければ収縮して熱を逃がさないようにコントロールします。

 

温↔冷を繰り返すことにより、血管は拡張↔収縮を繰り返すことになります。この動きがポンプのように働き、血流を促進するのです。(現在は交代浴中の数回のゆっくりとした収縮はそんなに効果ないんじゃない?っていう考察もあるみたいです。)

 

はいそこ、だったら前の項と一緒で自律神経の働きだろまとめて書けやとか言わないように。

これを別の項にしたのは"水圧"が関わってくるからです。水の中に入れば体には水圧がかかります。ということは血管にも圧がかかります。むくみ防止の弾性ストッキングを履くじゃないですか。あんな感じです。

 

特に下肢の静脈の血流は重力に逆らって心臓に戻りますから、こうした外部からの圧というのは心臓に戻る手助けになるのです。

 

静脈の環流量が増えればスターリングの法則*1により、心臓から送り出される血液量も増えますから、全体的に血流を促進できるのですね。

 

 

以上が私が考える交代浴によって受けられる主な恩恵です。トレーニングにおいても回復というのは次の日のトレーニングをより良いものにするために重要な要素です。ミリオンダウトでも連戦で疲れ切った脳、そして筋肉を癒し、次の日のミリオンダウトをより良いものにしましょう!

 

 

 

 

 

 

 

※注意

以下のことを実践し、不利益を被っても責任は一切負いません。

 

ポンプで思い出したミリオンダウトの裏技があるんですけど、垢BAN覚悟でお教えしますね…

ミリオンダウトのトップ画面、ミリオンダウトの文字を押し続けると「ギュイーーーン」となり、離すと「バヨーーーン」と戻るといのは皆さんご存知だと思います。

これを利用してポンピングを行うのです。
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これを255回繰り返すと手札の循環がよくなり、jokerが手元に来やすいとか…

循環がよくなりすぎるとラッキーなことに手札が1枚増えて8枚になったりします。

 

この記事が消される前に皆さんブックm

 

 

 

 

 

 

参考文献

Ian M. Wilcock, John B. Cronin, Wayne A. Hing 「Physiological Response to Water Immersion A Method for Sport Recovery?」Sports Med 36(9),747-765, 2006 

 

*1:「心筋の収縮力は心筋線維の長さに比例する」という法則。静脈環流量が増える→心臓内の血液量増加による容積拡大→心筋の伸展が大きくなり収縮力UP というピタゴラスイッチ

ミリオンダウトが強くなるゴルフ

お久しぶりです。

更新をサボっていたつもりはありませんが、文章を書くという労力が想像以上であり、滞ってしまいました。ブロガーの方々への敬意ポイントが着実に溜まっております。

 

 

さて本題ですが、巷には「やるとミリオンダウトが強くなる」ものが溢れています。ポーカー、将棋、コヨーテ、ペルド、ラーメン食べ歩き、ボルダリングetc… そんなうちの一つである「ゴルフ」に先日初挑戦してきました。(…といってもいわゆる「打ちっぱなし」ですが。)

ミリオンダウト実力者である、おでんのはんぺんさん、あつあつたこやきさんに御指導いただき、1時間程度楽しんできました。

いや〜〜難しい。ボールに当たらないということはほぼ0でしたが、思った通りに打球が飛んでいかないものです。今まで経験したことがある野球やテニスは腰の高さにあるボールを打つことがほとんどですが、ゴルフは地面に置いてあるボールを打つということで勝手が違うのなんの。目とボールの距離が長いということはもちろんですが、スイングのイメージが全くもってピンと来ませんでした。ダウンスイングの感じとかかなりイミフです。もっとイ・ボミたそを見て勉強しないとですね。


イボミ ゴルフスイング集 お手本にしたいゴルフスイング スローモーション

 

そこで、今回はゴルフ真の実力レートアップを目指して考察してみました。

ゴルフの実力といっても様々な評価がありますが、ここでは一つの要素である「飛距離」を取り上げたいと思います。(みんゴルでもビッグエアークラブ使いがち。)

飛距離を伸ばすためには、クラブのヘッドスピードを速くすることが重要です。芝田ら(2002)は「ゴルフスイングは足先を支点とし、ふくらはぎ、大腿、上半身、上腕、下腕の振子が連結している多重振子であると見ることができる。」と述べています。ですので、下半身から始動した動作を効率的に上半身へと伝えることでクラブのヘッドスピードを高めることができると言えるでしょう。

川上ら(2006)はトッププロゴルファー(右利き)のスイング分析を行いました。そこでは「プロのスイングは単に回転運動のみではなく、並進運動と上下運動が組み合わされたもの」と述べられています。スイングということですから回転運動であることはイメージしやすいですが、並進運動と上下運動とはどういったものでしょうか。

まず並進運動ですが、これは重心を水平移動させている運動ととらえることができます。バックスイングで右足に重心を移動させてからインパクトに向けてボールの進行方向へ重心をシフトさせることでヘッドスピードの加速に寄与していると考えられます。さらに、右足への重心をシフトさせることにより右骨盤の後傾ポジションを取りやすくなり、体幹の回旋が増加しバックスイングのトップポジションを高くとることができます。これによりヘッドの位置エネルギーを高める、すなわちスイング移行した際の速度(運動エネルギー)を高めることができます。

上下運動は同様に重心を上下させている運動です。インパクトの直前から左足の筋活動が増加し、重心の鉛直上向きの力が加えられることにより、クラブを回転中心へ近づける力(遠心力)が発生します。遠心力を高めることにより回転している物体の軌道接線方向へのスピード、すなわちヘッドスピードを加速させることができます。股関節伸筋群や膝関節伸筋群などを動員し、「体の左側に壁を作る」というような指導がありますが、体を開かずクラブへ効率よく力を伝えるだけでなく、重心の上下運動によるヘッドスピードの増加にも好影響を与える指導である可能性もあります。

イ・ボミ選手のスイング動画でもインパクトの瞬間に左股関節・左膝関節が伸展しているのがうかがえますね。

このほかにもトッププロのスイングの特徴として、インパクトの瞬間に上肢の筋活動が増加し、上肢の剛性を高めてボールに与える運動量を増加させるといったものがあるようです。うまく力を抜いたところから瞬時に力を込める。ボクシングのパンチに似たようなものがありそうですが、このことについても今後深く勉強していきたいなと思います。

 

やはり野球やテニスなどのスイング動作と同様に、下半身主導で動作を行うことが重要だとわかりました。ダウトボタン押すときも下半身主導を心がけ、親指のヘッドスピード高められるようにしたいです。

大学時代のゴルフ部の知り合いやプロゴルファーの方と接したりすると、ゴルファーの方の繊細な感覚がうかがえます。何ヤード飛ばすかなどは番手とスイングでほぼ体に染みついていているそうな。長い競技歴の中で研ぎ澄まされたのでしょう。何事も「打数は正義」。すべての道はミリオンダウトに通ず、ですね。

 

 

 

参考文献

芝田京子,原川哲美,川口忠雄「ゴルフスイングのダイナミクスと運動制御(第1報)」精密工学会誌(68),397-402,2002

川上泰雄,井出敦夫,野沢むつこ et al「ゴルフスイング中の筋活動およびキネティクス:プロゴルファーの事例研究」スポーツ科学研究(3),18-29,2006

三浦雄一郎,福島秀晃「体幹と肩の運動解釈」関西理学(16),7-12,2016

 

BP回避というインナーマッスル

みなさんこんにちは。

文月チップ争奪戦が開催されますます盛り上がりを見せるミリオンダウト界ですが、調子はいかがでしょうか。

界隈ではチラホラと「このブログを読んで肉体派ミリオンダウターになりました!」なんて声も聞こえてくるようになった気がする心持ちで日々を過ごしています。

 

今日のテーマはBP*1回避ですが、ミリオンダウトでは重要な基礎戦略だと思います。

相手に一方的にBPをかけている状況はかなり有利な状況です。

先攻であればペア戦を仕掛ける、スイフトアタック、初手革命など相手に一方的にBPをかける戦略が豊富です。これはミリオンダウトにおいて先攻が有利である理由のひとつでしょう。

それゆえに自らがBPをかけられないようにすると立ち回りの自由度も上がってきますね。

例えば、先攻であれば初手8切りやA、後攻であれば早めに場を切って場札が溜まらないようにするなどが挙げられます。

 

…ん?これって何かに似てますね…?

そう。筋肉です。

まぁまぁまぁ、そんなアホを見るような目でこちらを見ないでください。死んでしまいます。

ミリオンダウト=運動というのは自明ですね。誰が何と言おうとも。

ですので、バースト=ケガというように置き換えられます。

ミリオンダウトではバーストを避けなければいけませんし、運動でもケガを避けなければいけませんね。

また、ミリオンダウトにおけるさまざまな戦術・戦略=アウターマッスル*2、BPの回避=インナーマッスル*3と置き換えます。

 

肩関節を例にとって見てみましょう。

腕を上げるという動作には三角筋というアウターマッスルが大きく関わります。

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 三角筋 (anatomographyより引用)

 

しかし、三角筋の活動だけではスムーズに腕を上げることができません。ローテーターカフというインナーマッスルの筋群が、腕の骨(上腕骨)を関節面(肩甲骨関節窩)にグッと引き寄せることで、関節の安定性、運動のスムーズさを生み出しているのです。

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 ローテーターカフ(anatomographyより引用)

 

ローテーターカフの機能不全はインピンジメントや関節下滑液包炎の原因となります。また、僧帽筋や肩甲挙筋の代償運動が生じ、肩こりを引き起こすというのが身近な問題かと思います。

 

ほかの関節でもこういった関係性は大きくは変わりません。インナーマッスルは関節にスムーズな運動をさせることでケガを防ぎ、アウターマッスルの活動を充分に発揮させているのですね。

 

つまり、インナーマッスルの活動=BPを回避する ことで、ケガ=バースト するリスクを回避し、アウターマッスル=戦術・戦略 を積極的に取り入れられるということがミリオンダウトにおいても成り立つのです。

 

 

何事も表舞台に立つきらびやかな部分に目がいきがちですが、基礎的な土台の部分も忘れずに日々の鍛錬に取り組んでいきましょう。

 

 

参考文献

A.I.Kapandji「カパンジー機能解剖学Ⅰ上肢 原著第6版」,医歯薬出版株式会社

 

 

*1:「バーストプレッシャー」の略。自らのダウトが失敗もしくは相手によるダウトが成功すると自分がバースト負けしてしまう状況のこと。

*2:体の浅層にある筋肉。大きな力を発揮できる。複数の関節にまたがる多関節筋が多い。

例:上腕二頭筋ハムストリングス腓腹筋など

*3:体の深層にある筋肉。関節の安定に寄与することが多い。単関節筋が多い。

例:ローテーターカフ、腹横筋、膝窩筋

ミリオンダウトという〈スポーツ〉②

前回の記事では「スポーツ」の語源は「娯楽」であること、しかし現在では「娯楽」としてだけではなく、「対戦」する競技全般を指しているのではないか。ということについてお話しました。ミリオンダウトのミの字も出てきませんでしたが、今回こそミリオンダウトの話もします。…たぶん。

 

さて、 「娯楽」として発生したスポーツはいずれ「対戦」する競技と発展していくのは自然の流れであります。

「好きこそものの上手なれ」という言葉があるように、好きなものというのは自然に上達していくものです。サッカーが好きでリフティングをしていれば当然上手くなりますし、NBA選手に憧れてドリブルテクニックを真似していればそのうち上手くなるでしょう。アイドルの好きな曲を聴き込んでいけば自ずと愛が溢れたコールも上達していきます。

娯楽というのはそれが好きだからこそ行うものであり、のめりこんでいけば当然それに関する技能は向上していきます。そして、技能が向上すれば対人で発揮したくなるものです。キーパーがいるゴールをぶち抜きたい、ドリブルでアンクルブレイクしてディフェンスを交わしたい、ステージ上のキミにこの声を届けたい。そんな風に対戦へと発展していくのです。

 

そんな風にビデオゲーム界も発展してきたのではないでしょうか。娯楽として誕生したビデオゲームも、ネットワークの発展によりオンライン対戦は当たり前のものになっています。そこにはゲームを娯楽として楽しんでいた者たちが、自らの技能の向上から対戦を求めるようになっていった流れがうかがえます。「娯楽」から「対戦」へと発展していく姿は「スポーツ」そのものでしょう。

 

ミリオンダウトもそうして発展してきたのではないでしょうか。元々は娯楽であるトランプゲームの「大富豪」と「ダウト」を組み合わせたものです。しかし現在ではアプリを中心に数多くの対戦が行われ、その戦略性はとどまることを知りません。通常のレート対戦はもちろん、リアル大会では血の滾るような感覚をおぼえます。これをスポーツと言わずして何と呼ぶのでしょうか?

現在、将棋や囲碁、チェス、バックギャモン、テキサスホールデムなど様々なテーブルゲームにプロプレイヤーが存在しています。ゆくゆくはこれらを「tスポーツ」とでも名付けてオリンピック競技とかになったら面白いですよね。そこにミリオンダウトも加わったら最高じゃないですか。僕らの手でミリオンダウトをそこまで発展させていきましょうよ。

 

長々と話してきましたが何が言いたいかといいますと、ミリオンダウトはもはやスポーツなんですよということです。戦略、駆け引き、読み合いなどアツい負けられない戦いがそこにはある。そんなアツいスポーツ「ミリオンダウト」をもっともっとみんなで楽しみましょう!

それではここで一曲お聞きください。私立恵比寿中学で、『YELL』。


私立恵比寿中学 『YELL』MV

ミリオンダウトという〈スポーツ〉①

みなさんW杯見てましたか?日本代表の試合すばらしかったですね!

1次リーグの3試合、決勝トーナメントのベルギー戦、日本時間では深夜でしたがすべてリアルタイムで見てしまいました。深夜にも関わらず大きな声を出しちゃったりもしました。この場を借りて近隣住民の皆様にお詫びを申し上げたいと思います。すみませんでした。

とはいえ、深夜にもかかわらずテレビで観戦し、大声を出してしまうほど熱くなれるなんて、いやぁスポーツって本当にいいもんですね。(水野晴郎風)

自分でやるのはもちろん、見ている人でさえも熱くさせてしまうところがスポーツのいいところの一つだと思いますし、僕のスポーツが好きな理由でもあります。

 

ところで、近年は「eスポーツ」なんて言葉も出てきました。eは「electronic」の頭文字であり、電力を使うゲーム、つまりビデオゲームで対戦するという競技がeスポーツなんですね。

今年のアジア競技大会ではeスポーツも、デモンストレーション競技ではありますが採用されています。今まで「スポーツ」といえば野球やサッカー、バスケットボールなど体を動かして対戦するものを指す言葉として使われていた印象ですが、体をほとんど動かすことのないビデオゲームも「スポーツ」と認知されているのは時代の流れって感じですね。

おそらくワイドショーのインタビューだったと思いますが、「ゲームをスポーツだなんてちょっとねぇ…やっぱり体動かさないとねぇ…」って言ってるおばさんを見ました。(記憶あいまいですが。申し訳ない。)

はっきり言って(ピー)ですね。もう(ピー)で(ピー)だからそんな(ピー)なこと言えちゃうんですよ。

…失礼。あらぶりました。

 

なぜそれが(ピー)な発言なのか、「スポーツ」の語源から探ってみましょう。

スポーツの語源はラテン語の「deportare」(デポルターレ)であると言われています。

「de」は「遠く」、「portare」は「運ぶ」という意味であり、「deportare」は「遠くへ運ぶ」=「日常生活から離れる」ということで「気晴らし」や「休養」、「遊び」などを指す言葉であったとされています。

そこから中世フランスで「desport」となり、14世紀イギリスでは「disport」、16世紀には「sporte」や「sport」と略されて、現在に至る言葉となりました。

語源からみるとスポーツというのはもともと「娯楽」のことを指していたんですね。

 スカッシュなんかは囚人の運動不足解消のために行われ始めた刑務所発祥のスポーツですし、気晴らし・娯楽の最たるものじゃないですか。ディス・イズ・ザ・スポーツ。

 

そして現在では、休日にゴルフやテニスを楽しんでる方なんかはよく見かけますし、それは気晴らしでやっているんだという方も多いですよね。

その一方で、前述したW杯やオリンピックに出場している選手なんかは「娯楽」とはだいぶ離れてそれぞれの競技で順位(プライドとかも)を争い、バチバチの対戦をしていますよね。

さらには、現代ではスポーツを職業として生活している人もいますし、そういった方は日常生活から離れるどころか日常生活そのものであるはずです。

このように、「現代」における「スポーツ」という言葉はもともとの由来である「娯楽」の域にとどまらず、己の技量を競い合う「対戦」まで広い範囲を指している言葉だと言えるのではないでしょうか。

 ですから、「ゲームなんてスポーツじゃない!」なんてのはちょっとズレた意見じゃないかなぁなんて思うわけです。

 

…といったところで長くなりそうなので今回はここまでにしておきます。

次回こそはミリオンダウトにも触れたいと思います。

 

 

参考文献

スポーツ史・スポーツ人類学

腹筋×ミリオンダウトの相性

巷では「腹筋ミリオンダウト」なるものが流行っているそうですね。

負け枚数×n回(nは任意の自然数)の腹筋のペナルティを課して行うスタイルが主流であると思います。

ミリオンダウトをしながら体を鍛えることができる「腹筋ミリオンダウト」は、肉体派ミリオンダウターにとって行わないという選択肢はあり得ないでしょう。

そんな「腹筋ミリオンダウト」のメリットについて考えていきましょう。

 

1.1戦ごとに反省できる。

 腹筋ツライですよね。大負けした日にゃ目も当てられませんよね。

だからこそ自分への戒めとして腹筋を受け入れることによって、二の舞にならぬよう反省できるのです。

 

2.体が強くなる。

 戒めだからと言ってただただツライことをしていたら続けられないですよね。

でも、腹筋には大きなリターンがあります。そう、肉体美&強靭な肉体。

トップクラスのミリオンダウターである「早川」さんも腹筋ミリオンダウトに魅せられた一人です。

今の早川さんの実力も腹筋ミリオンダウトによって鍛えられたといっても過言ではありません。ということにしておきます。

実際にお会いした時には、やはり磨き抜かれた肉体に目を奪われたということがあったようななかったような気がします。

 

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※トップクラスミリオンダウター早川さん。記憶違いでなければ。

 ただし、注意すべきなのはトレーニングそのものが筋肉を大きく、強くするわけではありません。

トレーニングという「刺激」に対して「適応」することにより筋肥大が起こります。つまり、トレーニングの後にしっかりと休息をとることで、はじめて強くなるのです。いわゆる「超回復」ってやつですね。トレーニングして食べて休む。頑張りすぎ注意です。

 

3.健全な精神状態をつくる

前回の記事(健全な精神は健全な肉体に宿る)ではティルトを予防するために、「有酸素運動*1が安定した精神状態をつくりますよ。」というお話をしました。

「あれ?腹筋は無酸素運動*2では?」と思った肉体派ミリオンダウターのみなさん流石です。そう、腹筋は無酸素運動なのです。

しかし、効果があるのは有酸素運動だけではなかったのです。

Gordonらは、レジスタンストレーニング*3が精神不安などを改善させることを報告しました。また、それは年齢や性別だけでなく運動強度や時間などによる影響を受けないとも述べています。

腹筋は基本的には自重トレーニングですので負荷は軽くなってしまいますが、運動強度による影響が受けないのであれば、精神状態を改善させる可能性は十分あるのではないでしょうか。

負けるごとに精神状態を改善させる。これでティルトになるだろうか、いやならない。(反語)

 

どうでしょうか?

「腹筋ミリオンダウト」仕組みは至極単純ではありますが、こんなにもメリットが多いとは。肉体派ミリオンダウター最強ですね。最強最強。

 

 

 

 

参考文献

青木純一郎・佐藤佑・村岡功(2001)「スポーツ生理学」,市村出版

Brett R Gordon, et al (2017) 「The Effect of Resistance Exercise Training on Anxiety: A Meta-Analysis and Meta-Regression Analysis of Randomized Controlled Trials」, Sports Medicine(47) pp2521-2532,Springer International Publishing.

 

*1:エネルギー供給に酸素を用いる運動。ジョギングとかウォーキングとか。

*2:エネルギー供給に酸素を必要としない運動。スプリントとか。

*3:筋肉に抵抗(レジスタンス)をかけて行うトレーニング。負荷をかけないと筋肉は強くならない。

健全な精神は健全な肉体に宿る

これは古代ローマの詩人・ユウェナリスが残した言葉だそうです。(早押しクイズに出そう。要チェック。)

少し調べたら誤訳で間違った解釈だとか言われてるみたいですが、そんなの知りません。肉体派なんで。

 ということで、今回はミリオンダウトにおけるこの言葉の重要性を考えてみたいと思います。

 

そもそも「ミリオンダウト」とはどういうゲームなのでしょうか。

大富豪の戦略性とダウトの心理戦を合わせたゲーム

相手の裏をかいて相手の手札を増やし、自分の手札を減らすかが重要

 -ミリオンダウト公式攻略ウィキより引用 

 つまり、得点(=相手手札の枚数)を最大化させる行動をとるゲームといったところでしょうか。そしてその行動をとるために、期待値計算による判断基準やブラフなどの心理戦が戦略として用いられることが多いかと思います。

他のゲームではポーカーの一種であるテキサスホールデム(以下、ポーカー)が近い性質を持っていると考えられます。ミリオンダウターの中にはポーカープレイヤーも多くいるのも納得ですね。

そんなポーカーの用語の一つに「ティルト」という言葉があります。

一番広い意味でティルトとは、「プレイヤーが合理的な判断ができなくなり、感情にかられた行動をとるようになってしまった状態」のことを指します。

 -POKER FANS ポーカー用語集より引用

 「合理的な判断ができなくなる」ということはポーカーはもちろん、ミリオンダウトにおいてもかなりの痛手になります。なので、ティルトを防ぐことは実力を発揮するためにはかなり重要なことです。

感情の乱れがティルトを生む、すなわち精神の不安な状態がティルトを生むと考えられます。よって、ティルトを防ぐためには安定した精神状態を保つことが必要です。

つまり、ミリオンダウトで実力を発揮するためには、「健全な精神」状態で臨むことが望ましいのです。

 

では、「健全な精神」を保つためにはどうしたらよいのでしょうか?

全国の肉体派ミリオンダウターのみなさん、お待たせいたしました。そう、それこそが「運動」なのです。

青木は、有酸素運動による不安軽減効果があることを示唆しました。また、その強度・時間・頻度・期間は、最大心拍数の50~70%・20~60分程度・3~5回/週・8週間以上であると報告しています。また中原らは週1~2回の低頻度の有酸素運動でも精神状態が改善する可能性があることを示唆しています。

そして、見正らは有酸素運動によって脳のα波*1が増加しβーエンドルフィン*2血中濃度が上昇することを報告しています。

 

したがって、運動によりβ-エンドルフィンなどが増加することで、ティルトの主な原因のイライラを抑えることができ、さらに定期的な運動をすることでその安定した精神状態を維持できる可能性があると考えられます。

もちろん、運動することは肉体を強化する(刺激に対して適応する)効果があります。つまり、「健全な肉体」をつくることは「健全な精神」を育むことにもつながるのです。そしてそれはティルトを予防し、ミリオンダウトの実力を十二分に発揮するために欠かせないものであるのです。

 

 

どうですか?

「健全な精神は健全な肉体に宿る」

まさに肉体派ミリオンダウターが座右の銘にすべき言葉ではないでしょうか。

ユウェナリスが肉体派ミリオンダウターの先駆けだったことがうかがえますね。

連敗が続いたとき、大負けしてしまったとき、ミスプレイしてしまったとき、心を落ち着けるためにも体を動かしてみませんか?

肉体派ミリオンダウターの強さは強靭な肉体と共に強靭な精神力にあることがご理解いただけたかと思います。

 

 

 

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……ちょっとサイクリングでもしてきますので今回はこのあたりで。

 

 

 

参考文献

青木邦男「運動の不安軽減効果及びうつ軽減効果に関する文献研究」,山口県立大学大学院論集(3) pp.37-45,2002,山口県立大学大学院

中原雄一ら「低頻度の有酸素トレーニングが精神的健康度に与える影響」,体力研究(111)pp.1-7,2013,明治安田厚生事業団体力医学研究所

見正富美子ら「有酸素運動における脳波・血中βエンドルフィンの動態」,体力科学(45),pp.519-526,1996,日本体力医学会

樺沢紫苑「脳を最適化すれば能力は2倍になる」,2016,文響社

 

*1:人間の脳波の1種。リラックスや集中しているときにみられる。

*2:神経伝達物質の1種。「脳内麻薬」とも呼ばれるように、分泌されると多幸感、恍惚感などがあらわれる。